臨床美術とは
臨床美術は、絵やオブジェなどの作品を楽しみながら作ることによって脳を活性化させ、高齢者の介護予防や認知症の予防・症状改善、働く人のストレス緩和、子どもの感性教育などに効果が期待できる芸術療法(アートセラピー)のひとつです。1996年に医者・美術家・ファミリーアドバイザーがチームとなり、「独自のアートプログラムに沿って創造活動を行うことで脳が活性化し、認知症の症状が改善されること。」を目的として開発されたのが始まりです。
臨床美術士とは、誰もが苦手意識を持つことのないように工夫されたアートプログラムを通して参加者の感性を引出し、生きる意欲の創出にまで繋げていく専門家であるといえます。
心からのコミュニケーションによって共に制作の時間を過ごし、その人ならではの作品作りをサポートします。作者の意思を確認せず作品に手を加えることを致しません。認知症の症状が進行している場合でも、言葉を覚えたての幼児であっても、制作・創造中の「ヒラメキ」は健在であり、その方々の輝きでもあります。作品の「上手下手」という評価はありません。自らの手で成し遂げた充実感・達成感が重要です。
作品制作に際しては観察するだけでなく、モチーフに触れる・味わう・嗅ぐ・歌を歌う・体を動かす等の要素を取り入れ、五感で描くのも臨床美術の大きな特徴です。季節や印象を思い巡らし、画材からインスピレーションを受ける内容が多くあるアートプログラムです。
彩色画材は、万が一口に入れても安心な安全適合画材です。
制作後の講評会では、自ら生み出した作品が誉められ容認されることで、自己肯定感ができ、その自信が次への原動力にもなります。制作した作品を通して、ご家族や周囲の方とのコミュニケーションへとつながります。
福祉・医療・教育施設、企業・自治体等での講習、個人宅での訪問セッションも行っております。画材はこちらでご用意いたします。お気軽にご相談ください。